ディズニー・バケーション・クラブ アウラニ いよいよこの夏に!(2)
前回(2011/5/3)から、ハワイ今年最大の話題の、ディズニー・バケーション・クラブ アウラニ・リゾートのオープンに伴い、タイムシェア業界人として、このディズニー社のタイムシェアの考察と評価をしています。(写真:建設中のアウラニ 2011年4月)
ヒルトン、マリオット、スターウッドという従来のアメリカ大手ホテルチェーンのタイムシェア会社は、ハワイでいう、Fee Simple(フィー・シンプル)という、土地付き所有権であることを強調して販売しています。
これに対し、ディズニーのタイムシェアは50年権利という制限がはじめからあります。
ディズニーのタイムシェアが50年の権利にしている理由は次のとおりであると説明を受けました。
・50年後の修繕計画やメンテナンス費用の予測が難しいこと。
・予測できたとしてもかなりの費用が掛かると予想され、それをそのままオーナーに負担いただくことが良いか分からないこと。
・この不透明な状況を作ることが、ディズニーと言う会社のブランドに影響を与えるのではないかという危惧があること。
・タイムシェアを所有した時とレンタルし続けた場合の試算をすると、購入しても10年で十分に元が取れるため、50年という設定をしてもオーナー様には十分な経済的メリットを提供できること。
・50年後の何月何日が最終宿泊可能の日であると日にちを設定し、それをお祝いすることでイベント性や神話を作ることができること。
・ディズニー社は、単なるホテル会社、リゾート会社ではなく、「人々を幸せにする」エンターテイメントの会社であること。
どの説明も納得してしまいました。
そこには、ディズニーという企業ブランド価値を永続的に高めていく為の明確な方針が存在することが読み取れます。
更に、顧客満足度向上を意識している部分で、競合する従来のタイムシェア会社との違いは次の点があげられます。
・室内設計でも顧客の視点での気配りが随所に見られます。日本人でも使いやすいテービルや家具の高さ、3世代での宿泊にも耐えられる収納設計、子供向けの備品設置。
・プールでは、おそらくハワイ一の充実したプールが完成します。二人乗りのスライダー。熱帯魚と楽しめるプールなど、ヒルトン・ワイコロアのプール以上の充実度になると思われます。
・レストランやバーでは、ディズニーランドに行かなくても、ミッキーなどが登場するそうです。また、それぞれのレストランで、ハワイの歴史や文化的背景を取り入れたコンセプトで作らます。
・更に、コオリナという立地はワイキキから遠く、周りに楽しめるものが少ないという評価を受けがちです。それをカバーする為のオプショナルツアーや、送迎サービスを検討中とのことです。
・まさしく、そのリゾート施設だけで十分楽しめるアトラクションと施設が充実した「完結型」のリゾートと言えます。
これらは、従来のタイムシェアはもともと広くキッチン付きで快適な部屋を経済的に提供しているのでソフト面を強化しなくても良いという姿勢から、滞在中の満足度をいかに高めるかという意図が表れています。
ちなみに、ディズニーの販売説明会はアメリカ国内でも「ギフト付きで90分の説明会」という拘束するものではなく、今日買ってくださいという、プレッシャーも一切ないという手法をとっています。
これも、ディズニーというブランドを守るための方針の現れですね。それでも、既にコオリナの販売事務所では、ハワイローカル組からの申し込みが殺到しているようです。7割がアメリカとハワイの人。3割が日本人という比率は、ヒルトンの逆ともいえます。
今度どのようにディズニータイムシェアの販売が推移するのかわかりませんが、8月の完成と共に本格的な販売がハワイでも行われます。くじら倶楽部は業界のプロとして公平な立場で今後も情報を提供していきたいと思います。
現在くじら倶楽部では、ディズニーのリセール物件は扱っておりません。それは、わが社の社訓の一つである「タイムシェアが健全に発展できるよう業界の一員として寄与する」という方針に則したものです。リゾート会社の新規販売に影響を与えるようなプロモーションは行いません。まだ新規販売を開始したばかりのディズニーを扱うことはくじら倶楽部ではしておりませんのでご理解ください。
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