コロナ禍で家賃滞納世帯は1万1千世帯に増えた
ハワイではコロナ禍の財政難で、家賃が支払えない世帯が増えています。多くのレストランやホテルがコロナ禍にあり、営業が以前のように再開できない2020年10月現在、観光関連企業の正式解雇やリストラニュースが増えています。
テナントの25%が滞納中
今回のコロナ禍で、失業者の増加、景気低迷のサイクルに入ると共にハワイに住む人々の生活にも影響がでています。ハワイ州では、今年 8月時点で家賃を滞納している世帯が 1万1千件ありました。そのうち約 9千件は 2か月以上支払いが遅れています。例年は全体の 95%~96%が期限内に家賃を支払っていますが、現在 25%のテナントが家賃を滞納している計算になります。
ハワイ全土の賃借人の40%が失業中
ハワイ大学経済研究機構の調べによると、現在、ハワイ全土の賃借人の 40%が失業しています。ハワイの経済の落ち込みは国内でも最悪で、今年の第2四半期のGDPは 42.2%減少しました。ハワイでは今年の初めに多くのビジネスが廃業しています。ネバダ州でも第2四半期のGDPが同じく 42.2%減少しましたが、ハワイでは第1四半期にも 9%減少しているため、国内でワースト1位になっています。
アメリカでは全ての州で第2四半期の GDPが 2桁以上減っています。一番影響の少なかった州でワシントンDCでも 20.4%減少し、次がデラウェア州の 21.9%減、そしてユタ州の 22.4%減、バージニア州の 27%減、ジョージア州とメリーランド州の 27.7%減と続きます。ハワイ州とネバダ州に次いでひどかったのは、テネシー州の 40.4%減、バーモント州の 38.2%減、ミシガン州の 37.6%減でした。
ハワイに住む人も減少中です
ハワイの建設業界は依然として堅固です。しかしそれ以外は全てコロナ禍による打撃を大きく被っています。特に宿泊、観光産業では損失がひどく、GDPは 60%近い減少をみせました。
ハワイ大学経済研究機構によると、すでに州の住民の約 4%が借家の契約を解約し、その半分は友人や家族の家に移り住み、他は州外に移動しているそうです。ここ数年でハワイの住民は 1万3千人から1万4千人ほど減少していますが、今回の経済の悪化で、就職口を求めて、生活費の安い州へと移動する人口にさらに拍車がかかると見られています。
(出典:ホノルルスターアドバタイザー 10/13/2020 Dan Nakaso)