コロナ患者を受け入れるワイキキのホテル
ワイキキのホテルが、コミュニティーの為に客室を新型コロナ感染者のために提供してくれました。今回は新型コロナ対策のために隔離先が必要な人の受け入れ施設をハワイ州保健局(DOH) が確保しているというニュースです。
ワイキキのパールホテル
オアフ島では 8月に新型コロナ感染者が急増しました。検査や隔離などの対策が不十分だったとDOHへの批判が高まっていたことを受けての試みです。パールホテルワイキキを含むオアフ島の 4つのホテルと 2施設が州によって確保され、隔離が必要な全住民の受け入れが可能になる体制が整いました。パールホテルは、クヒオ通りとアラワイ運河の間で、丸亀製麺 ワイキキ店の近くです。
これらの施設を無料で使用できるのはハワイの住人に限られており、多世帯家庭や、テストの結果を待つ間の隔離生活が必要な人、救助隊、消防隊などのファーストレスポンダーが優先されます。イウィレイのホームレスシェルターは精神的な問題を抱える人専用に、そしてカネオヘにある州立病院は裁判所命令で指定された人々専用に使われます。
オアフ島では4つのホテルが新型コロナ対策用のホテルとなる
使われるホテル名は現段階ではパールホテル以外は明かされていませんが、オアフ島では他に 3つのホテル、そして近隣の島々に 3つのホテルが決定しています。パールホテルの 130室を含む合計約 300ユニットですが、今後さらに増加される予定です。ホノルル市は、ベランダと屋外の通路があり、パールホテルと同等の機能をもつ追加の施設を検討中だということです。
パールホテルは全館ホノルル市に提供し、従業員一部再雇用となる
パールホテルはDOHによる隔離体制のために現在ホノルル市が貸し切っている唯一のホテルです。費用は12月30日までの全使用料に月額 39万7千ドルが支払われます。税抜きで 1泊平均 84ドルの計算になりますが、観光がストップする前の平均的な客室料金は125〜350ドルでした。同ホテルは、ハワイから観光客が消えてから月に50万ドルの損失を被っていましたが、今回の隔離施設利用のために、一時的失業を余儀なくされていた 45人の従業員のうち 25人が再雇用されました。
ホノルル市は隔離施設の確保のために、連邦の「コロナウイルス支援・救済・経済保障法」による救済資金の中から、すでに 3億8700万ドルを投じています。
ハワイでは、2回目のロックダウンが解除され2020年10月で7か月目を迎えます。最近は観光マーケットの回復に向けた政策が活発に議論されています。ぜひ行政と民間企業、そして市民が一致団結して、この新型コロナ対策をしっかりと行うことで、観光マーケットと地元経済の回復を願うばかりです。
(出典:ホノルルスターアドバタイザー 9/11/2020 Leila Fujimori)