2022年2月24日にヒルトンがポイントを1.6倍に調整をしました。2022年2月24日以前に公開されたブログ記事は原則、旧ポイントでの表記となっておりますこと、ご了承のほどお願い申し上げます。ポイント調整について

2018年度タイムシェア業界レポート(後編)

2018年度タイムシェア業界レポート(後編)

アーンスト・アンド・ヤング (EY)による 2018年度の『アメリカのバケーション・タイムシェアの状況調査』の概要を前編に引き続きご案内します。

表3:2018年 タイムシェア販売業績
販売総額 102億ドル
ユニット数(週単位) 475,020
平均価格 $21,455
総取引数 568,430
平均取引価格 $17,930
取引につき売買された平均週数 0.84

表 3 は、タイムシェア販売業績とそれに関するいくつかの指標です。
開発者による年間販売数はおよそ 475,020ユニット(週単位)で販売総額が 102億ドル(便宜上1ドル100円計算で、1兆200億円)にのぼりました。週単位のユニットの平均価格が $21,455だったことになります。
一方、ポイントの売買、一週、多週、隔年の物件、アップグレード等を含む総取り引き数は約 568,430件ありました。週単位のユニット販売数を総取引数で割った値 0.84週、つまり約 6日間が 一度の取引で売買された平均期間と計算されます。

これらの指標はリゾートの規模、販売総額や種類、地域によって異なります。表 4 がそれぞれの分野での成績を示したものです。

表4-1:種類別リゾートの規模と業績
種類 タイムシェアの割合 平均ユニット数 平均稼働率
ビーチ 35% 94 88.3%
湖畔・自然 13% 95 75.0%
スキー 8% 82 84.6%
ゴルフ 6% 206 81.7%
5% 122 91.3%
遊園地 5% 282 84.5%
4% 74 83.8%
都市 4% 118 94.2%
19% 114 90.1%
全体 100% 129 80.8%

ハワイは典型的なビーチリゾートと言えます。ハワイ島やマウイ島では、ゴルフ場に隣接したリゾートも多く存在します。更に、ヒルトンがNew Yorkなどで力を入れている「都市型リゾート(アーバンリゾート)」も注目を浴びています。

表4-2:地域別リゾートの規模と業績
地域 タイムシェアの割合 平均ユニット数 平均稼働率
フロリダ 24% 167 83.4%
カリフォルニア 8% 120 83.5%
サウスカロライナ 7% 134 79.1%
ハワイ 6% 135 89.0%
ネバダ 4% 250 83.4%
山岳部・太平洋岸部 16% 77 72.9%
北東部 11% 89 69.9%
中南部 8% 137 78.5%
大西洋側南部 8% 93 69.5%
中西部 8% 108 72.9%
全体 100% 129 80.8%

フロリダが引き続き全国で一番タイムシェアが多い州で、各タイムシェア・リゾートの規模が平均して一番大きいのはネバダ州でした。
タイムシェア稼働率が一番高いのはハワイでしたが、規模で言うとフロリダの4分の1のマーケットサイズです。

2018年に新築されたタイムシェア・ユニット数は 588戸と、2017年度の 1,398戸を大幅に下回りました。(表5)
2019年には 既存のリゾート内に 1,404ユニット、新しく建設されるリゾート内に 1,047ユニットの合計 2,451ユニットが新築される予定です。2020年以降には、既存のリゾート内に1,766ユニットと新設のタイムシェア・リゾートに 970ユニットの合計 2,736ユニットが新設予定です。
新しいタイムシェア・リゾートは 2019年に 8ヵ所、2020年以降に 5ヵ所 建設されることが計画されています。しばらくタイムシェア業界は順調に成長が続くとデータからも読み取ることができます。

表5:新設タイムシェア
2018年新設ユニット数 588
2019年新設予定ユニット数 2,451
2020年以降新設予定ユニット数 2,736
2019年新設予定リゾート数 8
2020年以降新設予定リゾート数 5

2回に渡りタイムシェアの業界レポートに関してご案内させていただきました。どちらかというと、この業界に携わる人に見ていただきたい内容ですが、タイムシェアを利用されているオーナー様や、この業界の動向が気になる方には有益な情報ではないかと思います。

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