ホノルルのインフレ失速
ホノルルのインフレ率が減速しています。
ホノルルの昨年のインフレーションは 2017年度から 1.9%しか上がっていません。前年比 1%しか上昇しなかった 2015年以来のスローダウンとなりました。過去 20年間の平均年間上昇率は 2.4%です。
代表的なインフレ指標、消費者物価指数 (CPI)でも 2018年、ホノルルは全米平均の 2.4%を下回りました。
昨年ホノルルでは、エネルギー費は大幅な上昇をみせましたが、アパレル (4.8%減少) 教育、通信費 (1.5%減少) の低下に相殺されています。飲食費と住居費も 1.6%しか上がっていません。
ハワイのエネルギー費は昔から全米一高額で、去年 10月の統計では、電気代がキロワット時 32.46セントでした。全米平均 12.87セントの約 2.5倍です。ガソリン代は全米平均のガロンあたり 2.24ドル に対して、ハワイはカリフォルニア州と同着で全米最高の3.27ドル でした。
エネルギー費が高いために、ホノルルのインフレ率は 2004年以来ほぼ毎年 (2014年と昨年以外) 全米平均を上回っています。昨年、ホノルルのガソリン代は 16.7%、電気代が 12%と、エネルギー費全体で 14.3%上昇しています。
アルコール飲料 | アパレル | 教育・通信 | 電気 | 飲食 | ガソリン | 医療 | レクリエーション | 住居 | 交通 |
2.7% | -4.8% | -1.5% | 12% | 1.6% | 16.7% | N/A | 2.3% | 1.6% | 4.6% |
2018年 ホノルル消費者物価指数(CPI)の変動 |
観光客と外客消費額の記録的な増加にも関わらず、ハワイの経済成長の失速は一年以上前から専門家に指摘されていました。
破産率と失業率の増加、そして銀行融資の減少が理由の一つにあげられています。
インフレは経済成長に伴うものです。ハワイの経済は全米に比べるとより緩やかに成長しているので、インフレ率の鈍化はそれに一致するものだと、専門家は言います。
過去20年間のハワイの経済成長率は、年間平均 1.8%でした。昨年は 1%と推定されています。対する全米の2018年の経済成長率は 2.9%と、ハワイを大きく上回っています。
ホノルルのインフレ率は引き続き緩やかであることが予想されています。