ハワイにおける 乾季の山火事の危険
くじら倶楽部では、会社の理念の一つに、「企業価値を高めながら、自然を守り世界平和に貢献します」をうたっています。現在は、まだまだ小さい力ですが、地域社会の一員としてハワイに、そして世に貢献することを目的の一つとしています。
環境問題の一つに、干ばつと森林火災がこのハワイでも懸念されています。今年は森林火災の危険がこの冬ハワイでも高まっていますのでその情報を共有した糸思います。
ここハワイでも、エルニーニョ現象がもたらす干ばつがハワイでも起こっており、空気が乾燥する冬季、山火事への注意が喚起されています。ラナイ島やカホオラウェ島全体を含む北西ハワイ諸島を主に、ハワイの 4割以上の地域で異常乾燥気候が記録されています。12月にはハワイ島の火山国立公園のキプカプアウル駐車場付近のマウナ・ロア・ロードが火事の危険が非常に高いとされ閉鎖されました。
今年のハワイの異常乾燥気候は、歴史的降雨量を記録した雨季の 2か月後にやってきました。雨で草木が充分に育ち、火災の「燃料満タン」状態になったことで、より火事の危険が高まったのです。さらに、海面温度が今年は平均以上で 3月まで例年以上の暖かさになるようです。乾燥気候が続く 3月まで、もしくはそれ以降も火災の危険が強まる可能性があります。
気候変動、そして火の付きやすい外来種の進出がハワイの森林火災の危険性を高めたと専門家は見ています。毎年ハワイ州の約 0.5% の面積が火災にあっており、ハワイ島においては気候変動により今後数十年で 375%も山火事が増えると言われています。
ハワイ全土での干ばつも今後数十年の間にますます起こりやすくなると専門家はみているようです。この冬にエルニーニョが起こる可能性は現在 90%となっており、これはハワイでは降雨量の高い夏季が冬季の干ばつへ移行したことを意味します。アメリカ西海岸での山火事への注意喚起が12月までだったのに対して、ハワイでは冬季を通して危険が続きます。ハワイの今の状況は 8月前の大雨で育った草木が、その後の乾季の森林火災で約 3万エーカーにわたって燃えたときと似ており、1月から 2月にかけてが危ないと指摘されています。
森林火災の 98%は人間が原因で、その多くは不注意によるものだと報告されています。特に多いのが車の熱から火がつく事故で、マウナ・ロア・ロードが閉鎖されたのも、これを危惧してのことです。車は草地には止めずに塗装された場所にとめるなど、ハワイが火事の起こりやすい地域であることを忘れずにお気をつけてお楽しみください。
くじら倶楽部
中山孝志