ホノルル市電完成へ向けての復興計画書が提出されました
予算上の問題で遅滞しているホノルル市電計画ですが、ようやく連邦運輸管理局(FTA) に復興計画書が提出されました。
1.計画が復活しました
ホノルル市電計画に15億5千万ドルの補助金を出資しているFTAは、資金不足を補う計画書の提出をホノルル高速輸送公社(HART) に求めていました。
前年8月の提出期限から4度にわたって延期され、先月15日に提出された計画書は、213ページにわたり財政解決や完成までのスケジュールが示されたものです。
(計画書全文はこのリンクからPDFファイルでご覧になれます)
計画発足当初には52億ドルと見積もられていた総費用は徐々に膨れ上がり、現時点では90億ドルを超えることが予測されています。
2. ホテル税があがる予定です
不足分の救済として、ハワイ州全体のホテル客室税とオアフ島の売上税(販売者が負担する消費税)の引き上げによる資金繰りが州議会で提案されましたが、両院の合意に至らないまま決定は延長され、審議は9月の特別議会にもつれこんでいました。
結局、観光業界や地域の反発を押し切って、客室税と売上税の超過分が救済に充てられることになりました。
8年後の2025年12月31日に完成予定の20マイルの路線は、現時点ではわずか38%しか完成しておらず、3段階で運航を開始する方針が決まりました。
3. 早ければ2020に一部完成
2020年にカポレイからアロハステーションまでの9駅を開通。
そしてできれば2023年ごろに、アロハステーションからミドルストリート間のおよそ5マイルにわたる3駅(パールハーバー、空港、ラグーンドライブ)を開通。
その後2025年末にミドルストリートからアラモアナまでの9駅を開通し、全21駅を完成させる計画です。
財政不足のためにミドルストリートまでで線路を打ち切る妥協案は、FTAにも却下され取り下げられましたが、路線を縮小し パール・ハイランドの交通結節点を省く可能性は残されているようです。
HARTは現在ホノルルの地方債から経費を借り入れていますが、FTAが計画書を承認すれば来夏にはFTAから残りの補助金の支給が再開される予定です。