●タイムシェアの単独名義は危険です
　―賢く共同所有により相続の問題を回避しましょう―
生存者取得権とは・・・・
（まず最初に確認しておきますが、今ここでお話しすることは決して法的なアドバイスなどではなく、一般アメリカ人であれば普通に知りうる常識的なことを、日本のタイムシェアオーナー又はこれからタイムシェアの購入をお考えの方に情報としてお伝えするものです。
後々、「こんなことになるなんて！」、或いは「こんなこと誰も教えてくれなかった！」ということがおきないように、または避けて頂けばという思いで書いています。具体的なアドバイスは必ず専門家から受けてください。）
タイムシェアに限らずアメリカにおいての不動産は、夫婦や家族での共同名義で登録、所有することができます。日本では通常世帯主が単独で登記するのが一般的だと思いますが、その点から日本とアメリカで違いがあります。
タイムシェアのプレゼンテーションに参加した人などはリゾート会社の販売員からアドバイスを受けた人も多いと思いますが、この共同名義で所有することで、相続の問題が少なくなる可能性があるというのがひとつの大きなメリットです。
これは、アメリカでは生存者取得権という権利があり、持ち分比率を定めずに共同所有している不動産に関しては、残った人が自動的に100％所有する形になるので簡単に相続できるというもの。
つまり、夫婦共同名義で所有した場合には、どちらか一方が先に亡くなっても、自動的に残った人の物になる、或いは、親子で共同所有した場合には、残った子供が自動的に権利を継承する形になりうるというものです。
では、日本での相続税や譲渡税はその場合どうなるかという疑問が出てくる人もいるかもしれませんが、その辺は是非ご専門の方にアドバイスを受けてください。
なぜなら、人によって状況が異なり、対処がまちまちということがあるからです。
（ここからの話は、あくまでも私の過去の経験からタイムシェアをご購入した際、日本の弁護士や会計士など専門家の方から頂いた話であり、くじら倶楽部として法的なアドバイスをするものではありませんのでご了承くださいね。）
例えば、金額的に300万円前後のタイムシェア物件を親から譲り受けたとしても、金額的には自家用車を親から譲り受けたのとあまり変わりがなく、そして、そのタイムシェア譲渡自体で税的な問題になる可能性は少ないということ、ただし、世帯主自身が過去に国税局の査察を受けていたり、何億円という資産があり相続や譲渡税の問題が発生するような中にアメリカのタイムシェアが入っている場合には、その限りではないということです。
（この辺は個々の状況を説明して専門家からの正確なアドバイスを受けてください。）
このように、共同名義にすることで、タイムシェアの使い方でのメリットもありますが、相続面でもメリットが挙げられます。
ただし、メリットがあると同時にデメリットもあります。
一般的にはこのデメリットは、新規の販売時にもほとんどと言って良いほど伝えられていません。
次回のブログで共同名義の良し悪しをご案内したいと思います。